2023/07/02 10:31
7月、
暑い夏の到来です。
先月は工房内バタバタでございました。
大切な父の日のギフトとして"子供の絵"キーホルダーを例年に以上にご依頼頂きまして、「良いモノを作り、意地でも父の日までに間に合わせる」それを胸に、怒涛の日々を過ごさせて頂きました。
とは言え、バタバタしている中でも、一つ一つが愛情がこもったもので、とても可愛くて可愛くて、疲れ等は感じずに、癒されながら進めさせて頂いておりました。
子供達の絵はやっぱり素晴らしい力を秘めている事をただただ実感させられる日々でした。
沢山のお客様から、お喜びのお言葉と共にご感想頂き、報われた気持ち共に、
改めて、大切なギフトとしてお選び頂きました事に深く感謝申し上げます。
とは言え、当工房はギフトだけを取り扱っている訳ではございませんので、そんな中でもお財布を筆頭に沢山のご注文を頂きまして、誠にありがとうございました。
そんな中で、話が少し変わって、
今回のトピックとなりますが、
少し海外からのご注文から感じた事を書かせて頂きます。
DajeyLeatherProductsは国内外からのご注文を承っている訳ですが、そんな中で少なからず外国からのご注文を頂く機会も少しづつ増えている状況でございます。
過去に取り引きさせて頂きました国としては、香港、台湾、タイ、アメリカ、英国となります。
当工房ではメールやメッセージでのやり取りがメインとなりまして、言語さえ違えど国内外問わず、全く同じように誠心誠意ご対応させて頂いております。
そんな中で、不思議な感覚を感じる時があるんです。
それは、人対人でのコミュニケーションの中で、国家とか人種とかの概念を全く考えずにいる事だったりします。
ただ、どういった場所で、どんな日常を送っている方なんだろう?と考える事はありますが、それは国内のお客様に感じる事と全く同じだったりするんですね。
その延長として、例えば、
一度でもお品をお送りした事がある地域で、災害や事件等のニュースを目にすれば、他人事とは思えない感覚に陥る事もあったりするんです。
それは、シンプルに、以前お取引させて頂いたあのお客様は無事だろうか?と考えたりしてしまうんですね。
それは"モノ"を通した繋がりと言えるかも知れません。
その反面、私自身の想像力の無さ故に、繋がった事のない地域のニュースを目にした時に、今もあまりピンと来ていない事があるとも言えるかも知れません。
とは言え、つまり何が言いたいかと言うと、
頭では分かっていても、実際のモノを通じた繋がりの中で、実感出来るんですよね。自分が知らない地域や場所でも、自分と同じようにご飯を食べて寝て、悩んだり、泣き笑いがある生活、人間同士の営みが存在する事を。
そんな"感覚"の事を考えてみた時に、
もしも、もっと沢山の人が同じように、通常に暮らしている中では繋がれないはずの人と繋がれる体験を共有出来たのなら、
もしかして今よりも土地や人種、国家のラベリングの概念を無視した感覚を手にする事が出来るような気がするんですね。
それに近い環境は、実は以前から既にかたちとして存在しているんですよね。
それは、フリーマーケットやバザール、オンラインにおいてはヤフオクやメルカリ等のように、個人レベルで、モノを通して人間通しが交差する事が出来る重要な場だと思います。
でも、やっぱり「モノ作り」で体感するそれとは少し違うような気もしているんですね。
また、手作り市のような場は、それこそモノを通じた繋がりが生まれる、非常に素晴らしいもので、Dajeyも設立当初は沢山お世話になりました。
そのような場で、距離や場所、人種、国家、宗教、それらの概念を全て取っ払ったのが今のオンラインにおけるモノ作りの環境なんですね。
およそ10年前には、自分で作った製品が、隣町のお客様にお送りするのと同じように、海外のお客様にお届けすることが出来るようになるなんて想像も出来ませんでした。
長々と書いてきましたが、結局のところ、
個人的にはモノ作りを通して育てて頂いたという思いがあるんです。
それは、様々な考え方の人々が存在する事、一人一人違っていい事、距離が離れていようが繋がり合えること、それら全てモノ作りを通して、安っぽい言い方かもですが"ピース"なマインドを養う事が出来ていると実感出来ているんですね。
そして、今考えている事は、もっと沢山の人と、同じ体験や経験を共有出来る場が作れたらな。と、まだ漠然とですがイメージし初めた昨今です。
近代的なモノ作りっていうのは、効率性を重視せた分業化が当たり前となっていて、
勿論、効率性はモノ作りにおいて重要なポイントではありますが、私自身が常に気になっているのは、殆どのモノ作り、食品にも言えるかもしれないですが、実際に作っている人と、それを購入してくれるお客様との間に分厚い壁が存在しているんですね。
個人的にも、飲食店の厨房、大量生産のモノ作りに関わった経験では、どんな人がどんな表情で食べてくれているんだろうか?とか、今分業で関わっている製品は、最終的にどんな完成品になって、どんな場所で、どんなお客様に購入頂いているんだろうか?
それらは、全く見えないし、そもそも、それを気になってる人も作り手の中には皆無だったんですね。
ただ、何を作ってんのかも分からないけど、仕事として業務的にこなすだけ。のように。
量産型のモノ作りを否定するつもりは一切無くて、個人的にも100キンやユニクロのお世話になりっぱなしだったりするんですね。
ちょっと、殴り書きで熱くなり過ぎて収集つかなくなってきちゃったんで一旦締めますね。
端的に言うと、教室的なものではなく、モノ作りが好きな人が、都合の良いタイミングで、チームの一員として気軽に出入り出来て、一緒にモノ作りを通して国境を越えた繋がりの体験、業務としてのモノ作りの体験等、空いてる時間で良くて、フワッとしたかたちで交じり合える場があれば面白いかなと思っている次第です。
また、それとは別ですが、
同時に、肌感として今現在の量産型のモノ作りの現場は、あくまでも仕事の枠の一つであって、モノ作りそのものが好きという人は稀な印象があって、
現在、日本全国で深刻な職人不足が囁かれている中で、それらを一括して請け負えるような場として連動し、手先を使ったモノ作りが大好きな方々が、もっと仕事として関わってこれる場が出来たらななんてことも考えていて、様々な人やモノが行き交うモノ作りの駅のようになったら面白いな~とか考えています。
現時点では、ただの一人の構想で妄想なので、大きな目標として少しづつ近づけていけたらなってレベルの話なんで、
面白そうだね、乗った!といった方がもしおられましたら、ぜひぜひお手伝い頂けたら大変嬉しいですので、ご連絡頂けると幸いです。
といった具合で、今回は今思っている事をダーっと描き綴らせて頂きました。
これから暑い季節が続きますので、
水分補給を忘れずにお身体にはお気を付けてお過ごし下さいませ。
時には、ビールキーパーを使ってほろ酔いの良い時間をお過ごし頂けましたら嬉しいです。
それでは、また8月に!